SNS広告は何がいい?種類・費用・やり方と成功事例を解説!

「SNS広告は何がいい?種類によってどんな違いがあるの?」

「SNS広告の費用や効果は?実際に成功した企業の事例も知りたい!」

「SNS広告のやり方は難しい?広告会社に依頼したほうがいいの?」

SNS広告とは、InstagramやX、LINE、TikTokなどのSNSに配信する広告のことで、商品やサービスの認知度向上、集客、販売促進などに活用されています。

しかし、SNS広告にはさまざまな種類があり、媒体によって特徴や費用、向いている企業が異なるため、どれを選べばよいのか迷いますよね。

また、実際にSNSに広告を出すには何から始めればよいのか、どのような画像や動画を使えば効果が出るのかも気になるところです。

自社で運用するだけでなく、SNS広告会社へ依頼する方法もあるため、予算や目的に合わせた判断が大切になります。

そこでこの記事では、SNS広告の種類と選び方、費用相場、広告の出し方や運用方法をわかりやすく解説し、企業の成功事例や具体的な広告の例、運用代行会社の選び方まで詳しく紹介します。

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目次

SNS広告は何がいい?種類ごとの違いと選び方

・この章の要点まとめ

  • 商品の魅力を写真や動画で伝えるならInstagram広告、話題を広めるならX広告、幅広い年代への配信ならLINEヤフー広告がおすすめ
  • 問い合わせや資料請求にはFacebook広告やInstagram広告、動画による認知拡大にはTikTok広告、法人向け集客や採用にはLinkedIn広告が候補
  • SNS広告は、年齢・地域・興味関心などをもとに、通常投稿では届きにくい人にも有料で広告を配信できる仕組み
  • SNS広告のメリットは、届けたい相手を絞れること、商品を知らない人にも認知を広げられること、写真や動画で魅力を伝えられること
  • 自社に合うSNS広告を選ぶには、広告の目的・ターゲット・商材との相性・予算・制作体制を踏まえて判断することが大切

SNS広告を始めたいと思っても、「InstagramやX、LINEなど、どのSNS広告を選べばいいの?」と迷いますよね。

SNS広告にはさまざまな種類があり、それぞれ利用者層や広告の仕組み、得意な目的が異なるため、自社に合うものを見極めることが大切です。

そこでこの章では、SNS広告の種類ごとの違いや特徴を比較しながら、基本的な仕組みやメリット、目的に合った広告の選び方をわかりやすく解説します。

・この章を読んでわかること

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SNS広告は何がいい?目的別に種類を比較

<目的別におすすめのSNS広告>

  • 商品を写真や動画で紹介したいならInstagram広告
  • 問い合わせや資料請求を増やしたいならFacebook広告やInstagram広告
  • 新商品やイベントの話題を広めたいならX広告
  • 幅広い年代や地域の利用者に届けたいならLINEヤフー広告
  • 短い動画で商品への興味を高めたいならTikTok広告
  • 企業の担当者への集客や専門職の採用を目指すならLinkedIn広告

SNS広告は何がいいか迷ったら、広告を届けたい相手と目的を決めてから、相性のよいSNSを選ぶことが大切です。

SNS広告にはさまざまな種類がありますが、どの媒体が最適かは、商品やサービスの特徴によって変わります。

たとえば、美容やファッションの商品なら、写真や動画で魅力を伝えやすいInstagram広告が候補になります。

一方、企業向けのサービスを人事担当者や経営者に紹介したい場合は、仕事に関する情報を使って広告を届けられるLinkedIn広告が選択肢です。

まずは、主なSNS広告の種類と特徴を比較してみましょう。

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SNS広告の種類利用者層・特徴主な広告形式向いている目的
Instagram広告若年層から幅広い年代。写真や動画を楽しむ利用者に届けられる画像、動画、ストーリーズ、リール、カルーセル商品認知、購入促進、ブランド発信
Facebook広告成人を中心とした幅広い利用者。属性や興味関心を活用できる画像、動画、カルーセルなど問い合わせ、資料請求、集客
X広告ニュースや話題、趣味などに関心のある利用者に届けられる文章、画像、動画、カルーセルなど新商品告知、イベント告知、認知拡大
LINEヤフー広告幅広い年代。LINEやYahoo! JAPANなどの利用者に届けられる画像、動画など地域集客、商品認知、購入促進
TikTok広告若年層を含む幅広い年代。短い動画を楽しむ利用者に届けられる縦型動画など動画による認知拡大、商品への興味づくり
LinkedIn広告ビジネス利用者。業界、職種、役職などを活用できる画像、動画、カルーセル、メッセージなど法人向け集客、見込み客獲得、採用

Instagram広告は、商品の見た目や使っている様子を伝えたい企業に向いています。

特に美容、アパレル、飲食、インテリアなど、写真や動画が購入のきっかけになる商品と相性がよいでしょう。

Facebook広告は、年齢や地域、興味関心などをもとに広告を届けられるため、問い合わせや資料請求を増やしたい企業にも向いています。

InstagramとFacebookは、どちらもMetaの広告管理システムで扱えるため、両方を組み合わせた配信もできます。

X広告は、ニュースや話題、趣味などに関連した広告を届けたい場合に候補になります。

新商品の発売や期間限定イベントなど、タイミングが重要な告知に活用しやすいのが特徴です。

LINEで広告を配信したい場合は、2026年4月に提供が始まった「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」を確認しましょう。

従来のLINE広告とYahoo!広告のディスプレイ広告が統合されたサービスで、LINEやYahoo! JAPANなどの広告枠を活用できます。

なお、従来のLINE広告は2026年10月下旬ごろに配信を停止する予定と案内されています。

新しく広告を始める場合は、最新のサービス内容を確認しておくと安心です。

LINEヤフー広告のサービス内容を詳しく知りたい場合は、公式サイトの案内が参考になります。

TikTok広告は、縦型の短い動画で商品の使用場面や魅力を伝えたい企業に向いています。

若い世代への認知拡大に活用できるほか、商品を実際に使う様子を動画で紹介したい場合にも候補になります。

LinkedIn広告は、職種や業界、役職などの仕事に関する情報を使って広告を届けられるのが特徴です。

企業向けのシステムや専門サービスを紹介したい場合や、特定の職種で採用候補者を探したい場合に向いています。

このように、SNS広告の種類によって、届けやすい相手や広告の見せ方が異なります。

また、目的によっても選び方は変わります。

広告の目的候補となるSNS広告選ぶポイント
商品や会社の認知拡大Instagram、TikTok、X、LINEヤフー届けたい年代や商品の見せ方に合うか
商品の購入促進Instagram、Facebook、TikTok、LINEヤフー商品に興味を持つ人へ届け、購入ページへ誘導できるか
問い合わせ・資料請求Facebook、Instagram、LinkedIn見込み客の条件を設定しやすいか
店舗への集客Instagram、Facebook、LINEヤフー来店できる地域の人へ届けられるか
新商品・イベントの告知X、Instagram、TikTok話題性や画像・動画の魅力を生かせるか
採用活動LinkedIn、Instagram、TikTok求める人材の職種や年代、会社の魅力を伝える方法に合うか

商品の認知拡大なら、まずは多くの人に魅力を伝えられる画像や動画中心の広告を検討するとよいでしょう。

一方で、購入や問い合わせを増やしたい場合は、広告を見た人が商品ページや申し込み画面へ進みやすいことも重要です。

採用活動では、職種や経験を重視するならLinkedIn、社内の雰囲気や働く様子を伝えたいならInstagramやTikTokという選び方もできます。

ただし、SNS広告は広告媒体だけで成果が決まるわけではありません。

広告に使える予算や、写真・動画を制作できる体制も考える必要があります。

たとえば、動画を継続的に作れる企業なら、TikTokやInstagramのリール広告を活用しやすくなります。

一方、画像や文章を中心に運用したい企業なら、それらを使える広告形式から試す方法もあります。

また、利用者の年代だけで判断せず、そのSNSで自社の商品に興味を持つ人と接点を作れるかを考えることが大切です。

SNS広告を初めて出す場合は、複数の媒体に予算を分散させるよりも、自社の目的に合った媒体を絞って反応を確かめる方法がおすすめです。

まずは「誰に届けたいか」「購入・問い合わせ・認知のどれを優先するか」「どのような広告素材を用意できるか」の3つを整理すると、自社に合うSNS広告を選びやすくなります。

SNS広告とは?仕組みと特徴を解説

<SNS広告の主な仕組みと特徴>

  • SNSの投稿画面などに表示される有料広告
  • 年齢・地域・興味関心などをもとに配信相手を設定できる
  • 広告枠の多くは自動入札によるオークションで決まる
  • 広告の表示・クリック・動画再生などに応じて費用が発生する
  • 配信結果をもとに広告の届け方を自動で調整できる

SNS広告とは、InstagramやFacebook、X、LINE、TikTokなどのサービス上で、企業が費用を支払って商品やサービスを紹介する広告のことです。

普段SNSを見ていると、一般の投稿に混ざって「広告」や「スポンサー」と表示された投稿を見かけることがありますよね。

これらは企業が広告として配信しているもので、SNS広告の代表的な形です。

通常の投稿との大きな違いは、費用をかけて届けたい相手に広告を表示できることです。

通常投稿はフォロワーやSNSのおすすめ機能を通じて広がりますが、SNS広告はフォローされていない人にも商品を知らせられます。

また、SNS広告の特徴として、利用者の属性や行動に関する情報を広告配信に活用できる点があります。

たとえば、地域や年齢、興味関心などを条件にして、自社の商品に関心を持ちそうな人へ広告を届ける仕組みです。

ただし、利用できる情報や設定項目はSNSによって異なり、すべての利用者を正確に指定できるわけではありません。

SNS広告が表示されるまでには、主に次のような流れがあります。

  1. 広告主が配信目的・届けたい相手・予算を設定する
  2. SNSの広告システムが配信候補を選び、広告枠のオークションを行う
  3. 選ばれた広告が利用者の画面に表示される
  4. 表示やクリックなどの結果が記録され、配信の調整に活用される

オークションとは、同じ広告枠に掲載したい企業の広告を、システムが自動で比較する仕組みです。

広告主が設定した入札金額だけでなく、広告の品質や利用者との関連性なども、媒体に応じて広告の表示に関係します。

そのため、予算を多く設定すれば必ず広告が優先されるというわけではありません。

広告費が発生する条件にも違いがあります。

クリックされたときに費用が発生する方式や、広告が表示された回数をもとに費用が決まる方式などが代表的です。

具体的な課金方法は広告媒体や配信目的によって変わります。

さらに、SNS広告では配信後の結果をもとに、広告を届ける相手や配信の仕方を自動で調整する機能も利用できます。

たとえば、商品購入を目的に設定した広告では、購入につながりやすい利用者へ配信するようにシステムが学習していきます。

ただし、十分な配信結果が集まっていなければ、狙った成果につながるとは限りません。

ここで、SNS広告とほかのWeb広告との違いも整理しておきましょう。

広告の種類主な表示場所特徴
SNS広告SNSの投稿画面や動画など利用者の興味関心などをもとに、商品を知らない人にも届けられる
検索広告検索エンジンの検索結果商品やサービスを調べている人に届けやすい
ディスプレイ広告Webサイトやアプリの広告枠さまざまなサイトやアプリを通じて幅広い人に届けられる
SNSの通常投稿自社アカウントの投稿画面など広告費をかけずに発信できるが、届ける相手や表示数を直接指定しにくい

検索広告は、利用者が自分でキーワードを入力したタイミングで商品を紹介できるのが特徴です。

一方、SNS広告は、商品をまだ探していない人にも、普段のSNS利用中に興味を持ってもらうきっかけを作れます。

ただし、SNS内にも検索結果に広告を表示する機能があるため、両者の役割が完全に分かれているわけではありません。

SNS広告は、費用をかけて表示回数を増やすだけでなく、誰に届けるか、何をしてもらいたいかを決めて配信する広告です。

仕組みを理解しておけば、広告を出した後も表示回数やクリック数だけで判断せず、目的に合った成果が出ているかを考えやすくなります。

SNS広告のメリットと向いている企業

<SNS広告の主なメリット>

  • 自社の商品に関心を持ちそうな人へ広告を届けられる
  • まだ商品や会社を知らない人にも認知を広げられる
  • 写真や動画で商品の魅力をわかりやすく伝えられる
  • 広告を見た人から反応や共有が生まれるきっかけを作れる
  • 予算や配信結果を確認しながら広告を改善できる

SNS広告のメリットは、届けたい相手に合わせて広告を配信し、商品を知らない人にも興味を持ってもらえることです。

テレビCMや新聞広告などと比べて、届けたい相手の条件を細かく設定しやすい点も魅力です。

たとえば、特定の地域にある美容室なら、来店できる範囲の利用者に向けて広告を届けることができます。

全国の人に広く広告を出す必要がないため、商圏が限られているお店でも活用しやすいでしょう。

また、SNS広告は、まだ商品やサービスを知らない人への認知拡大にも役立ちます。

検索広告の場合、利用者が関連する言葉を調べなければ、広告に触れる機会が生まれにくくなります。

しかし、SNS広告なら普段の投稿や動画を見ている途中に広告を表示できるため、知らなかった商品に興味を持ってもらうきっかけを作れます。

新商品や新しいサービスを広めたい企業にとって、こうした特徴は大きなメリットです。

さらに、写真や動画を使い、文字だけでは伝えにくい商品の魅力を表現できることも強みです。

料理なら見た目や調理風景、化粧品なら使用場面、家具なら部屋に置いたときの雰囲気などを視覚的に伝えられます。

広告を見た人が気に入れば、投稿への反応や共有につながることもあります。

ただし、広告が必ず拡散されるわけではなく、共有できる機能や広告の表示形式も媒体によって異なります。

SNS広告が向いている企業を整理すると、次のようになります。

企業・サービスSNS広告が向いている理由期待できる役割
美容・アパレル・雑貨商品の見た目や使用場面を写真・動画で伝えやすい商品認知、購入促進
飲食店・美容室・地域のお店来店できる地域の利用者に広告を届けられる店舗認知、来店促進
通販・ネットショップ商品に関心を持ちそうな人や過去の訪問者に広告を届けられる購入促進、再訪問
住宅・教育・各種サービスサービス内容を紹介し、問い合わせや資料請求につなげられる見込み客獲得
法人向けサービス企業仕事に関する属性を活用できる媒体もある企業担当者への認知、問い合わせ
採用活動を行う企業会社の雰囲気や仕事内容を画像・動画で伝えられる企業認知、採用候補者との接点づくり

特にSNS広告が向いているのは、届けたい相手がある程度決まっていて、商品の魅力を写真や動画、わかりやすい文章で伝えられる企業です。

たとえば、ネットショップでは商品の紹介から購入ページへ誘導することで、売上につながるきっかけを作れます。

店舗型のビジネスなら、地域に合わせた広告でお店の存在を知ってもらうことができます。

また、企業向けのサービスでも、導入事例やサービスの特徴を広告で紹介することで、問い合わせにつなげる活用方法があります。

ただし、SNS広告はどの企業でも同じように成果が出るわけではありません。

広告から購入や問い合わせにつなげるには、広告で紹介する内容だけでなく、移動先のWebサイトや商品ページもわかりやすく整えておく必要があります。

広告を見て興味を持っても、商品の情報が少なかったり、問い合わせ方法がわかりにくかったりすると、途中で離れてしまうためです。

また、SNS広告のメリットを十分に生かすには、配信後の結果を確認し、必要に応じて内容を見直せる体制も大切になります。

SNS広告は、広告を出すだけで売上が増える仕組みではなく、商品に興味を持ってもらい、その後の購入や問い合わせにつなげるための手段です。

自社の商品を誰に届けたいのか、その人にどのような行動をしてほしいのかが明確な企業ほど、SNS広告を活用する目的を整理しやすくなります。

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SNS広告にかかる費用と相場

・この章の要点まとめ

  • SNS広告の費用は、クリック数や表示回数などの課金方式によって決まり、媒体や配信条件によって変わる
  • 最低出稿金額がない媒体もあり、月3万円や10万円などを予算例として検討できるが、必要な金額は広告の目的によって異なる
  • SNS広告の予算は、成果1件あたりにかけられる費用と目標件数から逆算して決める
  • Instagram広告は、日予算や通算予算を設定でき、少額から広告の反応を試せる
  • SNS広告の運用代行手数料は広告費の20%前後を設定する会社もあり、初期費用や最低手数料を含めた総額の確認が必要

SNS広告を始めたいと思っても、「どのくらいの費用がかかるの?」「少ない予算でも広告を出せるの?」と気になりますよね。

SNS広告の費用は、利用する媒体や広告の目的によって変わるため、予算をいくらに設定すればよいのか迷いやすいです。

そこでこの章では、SNS広告の課金方式や媒体別の費用相場、予算の決め方に加えて、Instagram広告の費用や運用代行を会社に依頼する場合の料金についてもわかりやすく解説します。

・この章を読んでわかること

SNS広告の課金方式と媒体別の費用相場

<SNS広告の課金方式と費用相場の目安>

  • クリック課金は、広告がクリックされた回数に応じて費用が発生する
  • インプレッション課金は、広告の表示回数に応じて費用が発生する
  • 動画再生課金は、所定の再生条件を満たすと費用が発生する
  • LINEヤフー広告には最低出稿金額がなく、少額から配信できる
  • TikTok広告には、キャンペーンや広告セットごとに最低予算がある
  • 月3万円や10万円などを予算例として検討できるが、成果は保証されない

SNS広告の費用は、広告がクリックされた回数や表示回数などで決まり、媒体や目的によって必要な予算が変わります。

SNS広告は、広告主が予算を決めて配信できるため、テレビCMなどと比べて少額から始めやすい広告です。

ただし、広告を出すための最低金額と、十分な成果を得るために必要な費用は同じではありません。

まず、SNS広告の代表的な課金方式を整理すると、次のようになります。

課金方式費用が発生するタイミング計算例
クリック課金(CPC)広告がクリックされたとき1クリック100円なら100回で1万円
インプレッション課金(CPM)広告の表示回数に応じて発生1,000回表示あたり500円なら2万回で1万円
動画再生課金媒体が定める再生条件を満たしたとき対象となる再生が1回5円なら2,000回で1万円
友だち追加課金LINE公式アカウントの友だち追加に応じて発生1件200円なら50件で1万円

表の金額は計算方法を理解するための仮の単価であり、各媒体の公式な費用相場ではありません。

クリック課金は、商品ページへの訪問や問い合わせにつながる行動を増やしたい場合に向いています。

一方、インプレッション課金は、商品やサービスを多くの人に知ってもらいたい場合に使われる方式です。

なお、実際に選べる課金方式は、広告媒体や配信目的によって異なります。

続いて、主なSNS広告の最低予算と費用の特徴を比較してみましょう。

広告媒体最低予算・料金の特徴予算を考えるポイント
Instagram・Facebook広告広告の目的や設定に応じて必要な予算が異なる管理画面で最低設定額を確認する
LINEヤフー広告最低出稿金額なし1日数千円からの配信も検討できる
X広告広告キャンペーンの予算を設定して配信する方式配信目的と管理画面の設定条件を確認する
TikTok広告キャンペーン日予算は50米ドル以上、広告セット日予算は20米ドル以上キャンペーンと広告セットの両方で最低予算を確認する

LINEヤフー広告は、公式サイトで最低出稿金額がないことを案内しています。

少額から始められるため、まずは広告の反応を確認したい企業にも選びやすい媒体です。

一方、TikTok広告は、キャンペーンと広告セットに最低予算が定められています。

キャンペーンの日予算は50米ドル以上、広告セットの日予算は20米ドル以上が必要です。

通算予算についても条件があり、広告セットでは20米ドルに配信日数を掛けた金額以上を設定する必要があります。

たとえば、31日間の配信なら、広告セットの通算予算は620米ドル以上です。

なお、InstagramやFacebook広告の最低予算は設定条件によって異なるため、すべての広告に共通する金額として案内することはできません。

実際にどれくらいの費用を準備すればよいか迷った場合は、月3万円や月10万円などを仮の予算として考える方法があります。

ただし、これらは公式に決められた費用相場ではなく、予算を検討するための例です。

たとえば月3万円なら、30日間の配信で1日平均1,000円という計算になります。

ただし、媒体の最低予算を下回る場合は、その金額では配信できません。

また、SNS広告の費用は、同じ金額を設定しても成果が一定になるわけではありません。

広告を出したい企業が多い時期や競争の激しい分野では、クリック単価や表示単価が上がることがあります。

広告を表示する相手の条件や、画像・動画の内容も費用を左右する要因です。

SNS広告の費用相場を見るときは、最低出稿金額だけで判断せず、広告の目的や配信期間、必要な成果まで考えることが大切です。

最初から大きな予算を使うのではなく、媒体ごとの最低条件を確認したうえで、結果を比較できる金額から始めると判断しやすくなります。

SNS広告の予算を決める方法

<SNS広告の予算を決める流れ>

  1. 広告で達成したい目的を決める
  2. 成果1件あたりにかけられる費用を計算する
  3. 目標件数から広告予算を算出する
  4. 配信期間と1日あたりの予算を決める

SNS広告の予算は、毎月使える金額だけで決めるのではなく、達成したい成果と1件あたりにかけられる費用から逆算することが大切です。

まず、SNS広告を出す目的が、商品の購入なのか、問い合わせの獲得なのか、認知度を高めることなのかを整理しましょう。

次に、広告の成果を確認するためのKPI(目標に対する進み具合を測る数字)を決めます。

商品の購入を増やすなら購入件数、問い合わせを増やすなら問い合わせ件数が主な指標になります。

目標が決まったら、成果1件を得るためにいくらまで広告費をかけられるかを考えます。

たとえば、商品1件を販売するために3,000円まで広告費をかけられ、月100件の購入を目指す場合は、次のように計算できます。

3,000円×100件=月30万円

この場合、月30万円が目標を達成するための広告予算の目安になります。

これはLINEヤフー広告の公式サイトでも紹介されている、成果1件あたりの費用と目標件数を掛け合わせる考え方です。

予算の計算例を整理すると、次のようになります。

目標件数1件あたりの広告費月間予算の目安
10件3,000円3万円
30件3,000円9万円
50件3,000円15万円
100件3,000円30万円

ただし、この表は1件あたり3,000円で成果を獲得できると仮定した計算例であり、実際の成果を保証するものではありません。

また、広告費をどこまでかけられるかは、商品の利益や購入後の継続利用なども踏まえて判断する必要があります。

次に、月間予算を配信日数で割り、1日あたりに使う金額を考えます。

たとえば、月9万円を30日間で配信するなら、1日あたり3,000円が目安です。

同じ9万円でも15日間で配信する場合は、1日あたり6,000円になります。

このように、SNS広告の費用は配信期間によっても1日あたりの設定金額が変わります。

なお、媒体によって日予算は平均的な支出目安として扱われる場合があるため、毎日の請求額が必ず同じになるわけではありません。

予算が少ないうちから複数の媒体や広告に細かく分けすぎると、成果を判断するためのデータが集まりにくくなります。

最初は目的に合う媒体や広告の種類を絞り、一定期間の結果を比較するほうが判断しやすいでしょう。

広告の反応が良ければ予算を増やし、目標に届かなければ広告の内容や配信する相手を見直すことが大切です。

無理に大きな金額を用意するよりも、使える予算の中で目標を立て、結果を確認しながら増やしていく方法がおすすめです。

SNS広告をInstagramに出す費用

<Instagram広告の費用のポイント>

  • Instagram広告の費用は、広告主が設定した予算と配信結果によって決まる
  • 日予算と通算予算の2つの方法で予算を設定できる
  • 最低設定額は広告の目的や設定条件によって異なる
  • 月3万円や10万円などの予算例を参考に、少額から反応を試せる
  • 広告の目的やターゲット、画像・動画の内容によって費用が変わる

Instagram広告は、広告主が予算を決めて配信できるため、少額から試すことができます。

Instagram広告は、Metaが提供する広告管理ツールを使って配信する仕組みです。

広告の料金は一律ではなく、広告を出す目的や配信条件、広告枠をめぐる競争などによって変わります。

たとえば、商品を多くの人に知ってもらう広告と、購入を増やすための広告では、重視される成果が異なります。

広告の目的に応じて表示回数やクリック数、購入件数などを確認できますが、必ずしもクリックされた回数だけで料金が決まるわけではありません。

Instagram広告の予算には、主に日予算と通算予算があります。

日予算は、1日あたり平均して使いたい金額を設定する方法です。

一方、通算予算は、広告を配信する期間全体で使う金額を決める方法になります。

たとえば、SNS広告の費用をInstagramで月3万円に抑えたい場合、30日間なら1日平均1,000円という予算の考え方ができます。

ただし、日予算は毎日必ず同じ金額が使われるという意味ではありません。

実際の支出は日によって変動するため、管理画面で配信結果や支出額を確認する必要があります。

Instagram広告の予算設定例を整理すると、次のようになります。

スクロールできます
予算の例配信期間1日平均の金額主な使い方
総額1万円10日間1,000円広告の反応を試す
総額3万円30日間1,000円少額で継続して試す
総額10万円30日間約3,333円画像や配信先を比較する
総額30万円30日間1万円購入や問い合わせの獲得を目指す

表の金額はInstagram広告の公式な費用相場ではなく、予算を検討するための計算例です。

実際に配信できる最低予算は、広告の目的や設定条件によって異なります。

そのため、表の金額で必ず広告を配信できるとは限らず、広告管理画面で設定可能な金額を確認することが大切です。

また、Instagram広告の費用は、広告を見せる相手によっても変わります。

特定の年齢層や地域に絞って配信する場合、同じ相手に広告を出したい企業が多ければ、費用が高くなることがあります。

さらに、画像や動画の内容によっても、広告の反応は変わります。

Instagramでは、商品が伝わりやすい画像や、利用者の関心を引く動画を用意することが重要です。

少額から始める場合は、広告の目的を絞り、画像や動画の反応を比較する方法がおすすめです。

広告管理画面では、配信に使った金額や表示回数、クリック数などを確認できます。

購入や問い合わせを目的にしている場合は、成果1件あたりの費用も確認しましょう。

Instagram広告は少額で始められても、少ない予算だけで十分な成果を得られるとは限りません。

最初から大きな金額を使うより、目的に合った予算で広告を試し、結果に応じて調整していくと無駄な出費を抑えやすくなります。

SNS広告の運用代行にかかる費用相場

<SNS広告の運用代行にかかる費用の目安>

  • 広告費の20%前後を運用代行手数料に設定している会社がある
  • 月額固定料金や最低手数料が設定されている場合もある
  • 初期設定費用や画像・動画の制作費が別途必要になることがある
  • 広告費・運用代行手数料・追加費用を合計して比較することが大切

SNS広告の運用代行を会社に依頼する場合は、広告費とは別に運用代行手数料がかかり、料金の目安として広告費の20%前後を設定している会社があります。

たとえば、広告費が月30万円で運用代行手数料が20%なら、手数料は月6万円という計算です。

この場合、広告費と手数料を合わせた金額は月36万円になります。

ただし、20%という料金はすべての広告会社に共通する相場ではありません。

実際には、毎月決まった金額を支払う会社や、最低手数料を設定している会社もあります。

たとえば、SNS広告の運用代行を提供する株式会社アクシスでは、広告費の20%という手数料に加え、月額10万円の最低手数料を料金案内に掲載しています。

また、アカウント構築費として初期費用20万円も案内されています。

ただし、同社の公式ページ内には最低手数料について異なる記載もあるため、実際の契約条件は見積もりで確認する必要があります。

このように、SNS広告の運用代行の料金相場を見る際は、手数料率だけでなく、最低料金や初期費用まで確認することが大切です。

主な料金体系を整理すると、次のようになります。

料金体系費用の決まり方注意点
広告費に応じた手数料広告費の一定割合を支払う広告費が増えると手数料も増える
月額固定料金毎月決まった金額を支払う対応する作業の範囲を確認する
最低手数料広告費が少なくても決められた最低料金を支払う少額運用では手数料の割合が高くなる
初期設定費用広告運用の準備にかかる費用初回にまとまった金額が必要になることがある
画像・動画の制作費制作内容や本数に応じて発生する基本料金とは別になる場合がある

ここで気をつけたいのは、広告費の20%という手数料だけを見て総額を判断しないことです。

たとえば、広告費が月20万円で、手数料20%なら、本来の計算では月4万円になります。

しかし、最低手数料が月10万円に設定されている契約では、支払う手数料は10万円です。

つまり、広告費20万円と手数料10万円を合わせて、月30万円が必要になります。

運用代行手数料が広告費の20%で、最低手数料を月10万円と仮定した場合の計算例は、次のとおりです。

月間広告費運用代行手数料月額合計
10万円10万円20万円
30万円10万円40万円
50万円10万円60万円
100万円20万円120万円

この表は計算例であり、特定の会社の確定料金を示したものではありません。

また、表の金額には初期費用、画像・動画の制作費、消費税を含めていません。

たとえば、広告費が月30万円、手数料が月10万円、初期費用が20万円なら、初月は合計60万円になります。

このように、初月と2か月目以降では必要な金額が変わるため、見積もりを比較するときは分けて確認しましょう。

さらに、最低契約期間にも注意が必要です。

広告会社によっては、数か月以上の契約が条件になることがあります。

1か月だけ試したい場合でも途中解約ができなければ、契約期間分の費用が必要になります。

契約前には、次の項目を確認しておくと安心です。

  • 広告費とは別に支払う運用代行手数料
  • 最低手数料と初期設定費用
  • 画像・動画の制作費や追加料金
  • 広告の設定・改善・報告などの対応範囲
  • 最低契約期間と途中解約の条件

SNS広告の運用代行を依頼する際は、手数料の安さだけでなく、広告費や初期費用を含めた支払い総額を確認することが大切です。

とくに少額から広告を始めたい企業は、最低手数料が負担にならないかを確認しておきましょう。

自社の予算に合った料金体系と必要な業務内容を比較すれば、無理のない範囲で運用代行を依頼しやすくなります。

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SNS広告のやり方|出稿・運用とクリエイティブ制作

・この章の要点まとめ

  • SNS広告は、目的とKPIを決め、媒体・ターゲット・予算を設定し、広告素材を制作・出稿してから効果を改善する4つの手順で進める
  • 広告戦略では、認知拡大・購入・問い合わせ・採用などの目的を明確にし、成果を判断する目標数値と検証期間を決める
  • 広告の配信設定は、Meta広告マネージャなどの管理画面で、配信先・ターゲット・予算・配信期間を指定する
  • 広告画像・バナー・動画は、伝えたい内容を絞り、媒体に合ったサイズと見やすいデザインで制作して審査に提出する
  • 配信後はクリック率・獲得件数・獲得単価などを確認し、広告素材やターゲット、予算を見直して改善を繰り返す

SNS広告を始めたいと思っても、「広告はどうやって出すの?」「画像や動画はどのように作ればいいの?」と迷いますよね。

SNS広告は、目的やターゲットを決めるだけでなく、広告の設定から画像・動画の制作、配信後の改善まで、順番に進めることが大切です。

そこでこの章では、SNS広告のやり方を4つの手順に分け、広告戦略の立て方から媒体・予算の設定、画像やバナー・動画の制作、効果測定と改善までわかりやすく解説します。

・この章を読んでわかること

SNS広告のやり方①:目的とKPIを定めて戦略を作る

<SNS広告の目的と目標を決める流れ>

  1. 広告を出す目的を1つ決める
  2. 広告を届けたい顧客と購入までの段階を整理する
  3. 成果を判断するKPIを設定する
  4. 目標数値と検証期間を決める

SNS広告のやり方で最初に大切なのは、広告を出す目的を明確にし、成果を数字で確認できる目標を決めることです。

広告を出す前に目的を整理しておけば、配信後に何を成功と判断すればよいのかがわかりやすくなります。

まずは、自社のSNS広告で「何を増やしたいのか」を1つ決めましょう。

代表的な目的には、商品や会社の認知拡大、Webサイトへの集客、商品購入、問い合わせ、資料請求、採用応募などがあります。

たとえば、ネットショップなら商品の購入数、企業向けサービスなら問い合わせ数、採用活動なら応募数が目標の候補になります。

次に、広告を届けたい顧客と、その人が商品をどのくらい知っているかを整理します。

まだ商品を知らない人には特徴や魅力を伝える広告が必要ですが、すでに商品を比較している人には、選ぶ理由や具体的なメリットを伝えるほうが適しています。

このように、SNS広告戦略は、広告の目的と顧客の状態を整理するところから始まります。

目的が決まったら、KPIを設定しましょう。

KPIとは、目標にどのくらい近づいているかを確認するための数字です。

広告の目的に合わせて、次のような指標を設定します。

広告の目的主なKPI確認する内容
認知拡大表示回数、リーチ数どのくらい広告が表示され、何人に届いたか
Webサイトへの集客クリック数、クリック率、訪問数広告からWebサイトへ人を集められたか
商品購入購入件数、購入単価、広告費用対効果広告からどのくらい売上につながったか
問い合わせ・資料請求問い合わせ件数、獲得単価広告費に対して何件の見込み客を獲得できたか
採用活動応募数、応募単価、選考通過数必要な人材の応募につながっているか

たとえば、問い合わせ獲得が目的なら、「問い合わせを月20件増やす」など、具体的な目標を設定します。

その際は、問い合わせ件数だけでなく、1件を獲得するために使える広告費も考えておくとよいでしょう。

採用を目的としたSNS広告では、応募数だけで判断しないことも大切です。

応募が多く集まっても、自社が求める経験や仕事内容に合う人が少なければ、採用活動の成果にはつながりにくいためです。

そのため、採用広告では応募数に加えて、書類選考の通過数や面接につながった人数なども目標に含めると判断しやすくなります。

最後に、目標を確認する期間を決めましょう。

たとえば、最初の4週間を検証期間とし、1週間ごとに配信結果を確認する方法があります。

ただし、必要な検証期間は広告の予算や成果が発生する頻度によって異なります。

広告の反応が少ない段階で頻繁に判断を変えると、何が成果に影響したのかわかりにくくなるため注意が必要です。

SNS広告の目標は、表示回数を増やすことだけでなく、売上や問い合わせ、採用など、自社が本当に達成したい成果につなげて考えましょう。

目的とKPIを先に決めておけば、広告の運用を始めてからも、成果を確認する基準がぶれにくくなります。

SNS広告のやり方②:媒体・ターゲット・予算を設定する

<SNS広告の媒体・ターゲット・予算を設定する流れ>

  1. 広告を出すSNSと管理画面を決める
  2. 広告アカウントと支払い情報を登録する
  3. キャンペーンを作成して広告目的を選ぶ
  4. ターゲット・配信地域・広告の表示場所を設定する
  5. 予算・配信期間・入札方法を設定する

SNS広告の出稿準備は、広告媒体を決めてアカウントを用意し、広告の目的・ターゲット・予算を管理画面で設定する流れで進めます。

InstagramやFacebook、X、TikTokなどは、それぞれ専用の広告管理画面を用意しています。

まずは、自社の商品やサービスを届けたい利用者がいるSNSを選びましょう。

主な広告媒体と管理画面は次のとおりです。

広告媒体広告管理画面
Instagram・FacebookMeta広告マネージャ
XX広告マネージャー
TikTokTikTok広告マネージャー
LINE・Yahoo! JAPANLINEヤフー広告の管理画面
LinkedInLinkedIn Campaign Manager

InstagramとFacebookは、Meta広告マネージャでまとめて管理できます。

また、LINEへの広告配信を新しく始める場合は、2026年4月から提供されている「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告」を確認しましょう。

媒体を選んだら、広告アカウントを準備します。

通常は、公式の広告サービスにアクセスし、アカウント作成画面から事業者情報や連絡先などを登録します。

あわせて、利用する広告サービスで求められる支払い方法や請求先情報を設定してください。

事業者の確認やアカウント審査が必要な媒体では、案内に沿って必要な情報を提出します。

アカウントの準備が終わったら、管理画面で広告キャンペーンを作成します。

ここからは、TikTok広告マネージャーの手動キャンペーンを例に、具体的な設定方法を見ていきましょう。

まず、TikTok広告マネージャーにログインし、概要画面にある「広告を作成」を選びます。

キャンペーンの作成画面が表示されたら、広告の目的を選択してください。

たとえば、自社サイトへの訪問を増やしたい場合は「トラフィック」、購入や申し込みなどを増やしたい場合は目的に合う成果獲得の項目を選びます。

次に、キャンペーン設定で「手動キャンペーン」を選び、キャンペーン名や必要な予算項目を設定します。

「続行」を選択し、画面の案内に沿って広告に使用するTikTokアカウントなどを確認しましょう。

続いて、広告グループの設定へ進みます。

広告グループは、広告を届ける相手や表示場所、予算などを設定する単位です。

広告グループ名を入力したら、広告を表示する場所を選びます。

次に、オーディエンスの設定項目から、地域・年齢・興味関心など、利用できる条件を指定します。

たとえば、地域密着型の美容室なら、店舗に来店できる範囲を中心に地域を設定する方法があります。

企業向けサービスや採用目的のSNS広告では、対象となる顧客や候補者に合う媒体と設定項目を選ぶことが大切です。

LinkedIn広告では、職種や業界、役職などの仕事に関する情報を利用した配信設定もできます。

ただし、広告媒体によって利用できる条件は異なり、雇用などの広告では属性による配信制限が設けられる場合もあります。

また、ターゲットを細かく絞りすぎると広告が届く人数が少なくなるため、管理画面に表示される推定配信対象者数なども参考にしましょう。

ターゲットを設定したら、「予算とスケジュール」に進みます。

ここでは、対応している予算形式の中から、1日あたりの予算や配信期間全体の予算を設定します。

たとえば、30日間で3万円を使う計画なら、1日あたりの平均予算は1,000円です。

ただし、これは計算例であり、実際に設定できる最低金額や日ごとの予算消化は媒体によって異なります。

そのため、管理画面に表示される最低予算を確認し、無理なく継続できる金額を設定しましょう。

次に、配信開始日や終了日を指定し、広告をいつからいつまで表示するか決めます。

期間限定のキャンペーンなら、広告の終了日が販売期間や申し込み期限とずれていないか確認してください。

最後に、入札と最適化の項目を確認します。

入札とは、広告を表示する機会を得るために、広告システムへ費用の条件を伝える仕組みです。

自動で入札を調整する方式や、成果獲得にかける費用の目標を設定する方式などがあり、利用できる種類は広告の目的によって変わります。

最初は選択した目的に対応する自動入札の仕組みを確認し、必要に応じて利用すると設定しやすくなります。

ここまで入力したら、広告グループの設定内容を確認して次の画面へ進みます。

TikTok広告では、キャンペーン、広告グループ、広告という3つの単位で設定が分かれています。

そのため、目的と予算をどの単位で設定したのかを確認しておくと、後から管理しやすくなります。

InstagramやFacebookなど、ほかのSNS広告でも、基本的には目的・配信相手・予算を決める流れは共通しています。

ただし、実際のメニュー名や設定できる項目は異なるため、利用する媒体の公式管理画面に沿って進めてください。

SNS広告の設定が終わったら、配信地域・ターゲット・開始日・終了日・予算総額を必ず確認しましょう。

特に、予算の単位や配信期間を間違えると、予定していた金額と実際の広告費に差が出ることがあります。

設定内容に問題がなければ、画像や動画などを登録する広告作成の工程へ進みます。

SNS広告のやり方③:画像・バナー・動画を制作して出稿する

<SNS広告の制作から出稿までの流れ>

  1. 広告で伝える内容と見せ方を決める
  2. 配信先に合う画像・バナー・動画を制作する
  3. 広告サイズ・文字の配置・素材の権利を確認する
  4. 広告管理画面に素材・文章・リンク先を登録する
  5. 表示内容を確認して審査に提出する

SNS広告の画像や動画は、最初に伝えたい内容を1つに絞り、見た人がすぐに商品やサービスの魅力を理解できるデザインにすることが大切です。

広告の画像や動画、バナーなど、実際に利用者の画面に表示される制作物を「クリエイティブ」と呼びます。

SNS広告のデザインでは、見た目のおしゃれさだけでなく、誰に何を伝えて、どのような行動をしてほしいのかを考えます。

まずは、広告を届けたい相手が抱えている悩みや、商品を使うことで得られるメリットを整理しましょう。

たとえば、飲食店の広告なら料理の写真を大きく配置し、店舗の魅力や予約につながる言葉を短く添えます。

採用広告なら、職場の様子や働く人の写真を使い、仕事内容や応募につながる情報をわかりやすく伝える方法があります。

採用を目的としたSNS広告では、給与や働く場所、仕事内容など、応募する人が知りたい情報を優先するとよいでしょう。

広告の画像やバナーを作るときは、次の順番で情報を整理すると見やすくなります。

  1. 一番伝えたい言葉や商品の魅力
  2. 商品写真・人物・イラストなどの主要な画像
  3. 商品名やサービス名、信頼できる根拠
  4. 購入・予約・資料請求など、次にしてほしい行動

たとえば、ネットショップのバナーなら、上部に商品の魅力を伝える短い言葉、中央に商品写真、下部に商品名や購入につながる案内を配置する方法があります。

ただし、実際の配置は広告が表示される場所に合わせて調整する必要があります。

広告の文字を増やしすぎるとスマートフォンの小さな画面では読みにくくなるため、大切な情報を絞ることがポイントです。

また、広告を見た人に次の行動を促す「詳しく見る」「購入する」「予約する」などの案内も、目的に合わせて選びましょう。

こうした行動を促す言葉やボタンは「CTA」と呼ばれます。

次に、SNS広告の心理技術も意識すると、広告を見た人に商品の魅力を伝えやすくなります。

たとえば、利用者の悩みに共感する言葉や、実際の口コミ、商品を使う前後の変化などを紹介する方法があります。

ただし、口コミや使用前後の比較は、事実に基づいた内容であることが前提です。

「多くの人が選んでいる」と紹介する場合も、実際の利用者数や販売実績など、根拠を確認できる内容にしましょう。

また、販売終了までの残り時間や限定価格を紹介する方法もありますが、実際には存在しない期限や割引条件を表示してはいけません。

不安を強くあおるよりも、利用者が安心して判断できる情報を伝えることが大切です。

広告で伝える内容が決まったら、SNS広告の画像や動画を制作します。

画像制作では、写真やイラスト、短い文章を組み合わせたバナーが代表的です。

動画広告では、商品の使用場面やサービスの特徴を、動きと音声を使って紹介できます。

広告サイズはSNSや表示場所によって異なるため、制作前に確認しましょう。

代表的なSNS広告サイズの例は次のとおりです。

素材の形サイズの例主な用途
正方形(1:1)1080×1080ピクセル画像広告、フィード向けバナーなど
縦型(9:16)1080×1920ピクセルストーリーズ、リール、縦型動画など
横長(約1.91:1)1200×628ピクセル横長の画像広告など
縦長(4:5)1080×1350ピクセル縦長のフィード画像など

これらは制作時に使われる代表的な寸法であり、すべてのSNS広告で共通して使える指定サイズではありません。

たとえば、Instagramのストーリーズやリールでは、画面に合わせた9:16の縦型素材が候補になります。

TikTokの動画広告でも縦型の9:16が推奨される形式がありますが、広告の種類によって対応するサイズや解像度は異なります。

また、SNS広告の画像を複数の表示場所で使う場合は、1枚をそのまま使い回すより、正方形と縦型などの素材を用意しておくと調整しやすくなります。

特に縦型素材では、画面の上下や右側に重要な文字を詰め込まないように注意しましょう。

SNSの画面にはアカウント名や説明文、操作ボタンなどが重なるため、広告の文字や商品が隠れてしまうことがあります。

こうした表示部分を避け、重要な情報が見える範囲を「セーフゾーン」と呼びます。

具体的な安全領域は媒体や広告形式によって変わるため、広告管理画面のプレビューや公式の制作仕様を確認しましょう。

SNS広告動画を制作する場合は、最初の数秒で内容が伝わる構成を意識するとよいでしょう。

たとえば、最初に商品を使っている様子を見せ、続いて特徴を紹介し、最後に購入や問い合わせへの案内を表示する流れです。

動画では音声を聞かずに視聴する人にも内容が伝わるよう、字幕を付ける工夫も役立ちます。

ただし、字幕を付ければ音声が不要になるわけではありません。

たとえば、TikTokの一部の動画広告形式では音声が必要とされているため、対応する広告仕様を確認してください。

また、動画の長さやファイル形式、容量についても、広告形式ごとの条件に合わせる必要があります。

写真とイラストの使い分けも、SNS広告デザインでは重要です。

写真は料理や衣類、家具など、実物の見た目を伝えたい商品に向いています。

一方、イラストはサービスの仕組みや利用手順など、写真だけでは表現しにくい内容を伝える場合に役立ちます。

SNS広告でイラストを使う場合は、商品や利用者の年代に合わせて色合いや絵柄を選び、自社のブランドと雰囲気をそろえましょう。

さらに、予約・問い合わせ・配送などの情報を直感的に伝えたい場合は、SNS広告にアイコンを添える方法もあります。

アイコンは小さく表示しても意味がわかるよう、形が単純で、背景との色の差がはっきりしたものを選ぶとよいでしょう。

ただし、アイコンを並べすぎると情報が多く見えるため、必要なものだけを使うことが大切です。

写真・イラスト・アイコン・音楽などを使う際は、広告での商用利用が認められているか確認してください。

他社のロゴや商標、SNS公式アイコンを使う場合も、それぞれの利用条件やブランドの使用ルールに従いましょう。

広告素材が完成したら、広告管理画面に登録します。

ここでは、TikTok広告マネージャーで通常の手動キャンペーンから広告を作る場合を例に紹介します。

まず、TikTok広告マネージャーで作成済みのキャンペーンを開き、対象の広告グループから広告作成の画面へ進みます。

新しいキャンペーンから作る場合は、概要画面の「広告を作成」から広告目的と広告グループの設定を終え、広告の作成画面へ進んでください。

次に、広告の作成画面で広告に使う動画や画像を追加します。

使用する広告形式に合わせて、広告文や表示名、行動を促すボタンなどの項目を入力しましょう。

Webサイトへ誘導する広告なら、商品ページや予約ページなど、広告の目的に合うリンク先を設定します。

入力が終わったら、プレビュー画面を開いて実際の表示を確認してください。

画像や動画が切れていないか、重要な文字が隠れていないか、広告文に誤りがないかを確認します。

あわせて、リンク先が正しいページにつながることも確かめましょう。

問題がなければ、広告の公開・送信操作を行い、媒体の審査へ進みます。

広告審査では、画像や動画の内容だけでなく、広告文やリンク先なども確認されます。

審査で承認され、配信条件が整うと広告の配信が始まります。

SNS広告の制作では、見やすいデザインと正しいサイズに加えて、誇張のない表現、素材の利用権利、リンク先の内容まで確認することが重要です。

また、最初から1つの広告素材だけに絞らず、画像や文章の伝え方を変えた複数の案を用意しておくと、配信後の結果を比較しやすくなります。

SNS広告のやり方④:効果測定と改善を繰り返す

<SNS広告の効果測定と改善の流れ>

  1. 広告管理画面で配信結果と広告費を確認する
  2. KPIと実際の成果を比較する
  3. 成果が伸びない原因を整理する
  4. ターゲット・予算・広告素材を見直す
  5. 改善後の結果を比較し、継続・停止を判断する

SNS広告は、配信して終わりではなく、広告管理画面で成果を確認しながら、ターゲットや広告素材、予算を改善していくことが大切です。

広告を出した後は、どのくらい表示されたのか、何人がクリックしたのか、購入や問い合わせにつながったのかを確認しましょう。

SNS広告運用では、こうした結果を定期的に確認し、目標に近づけるための調整を繰り返します。

まずは、利用しているSNSの広告管理画面を開きます。

たとえば、X広告の場合は、X広告マネージャーにログインすると、広告キャンペーンの配信状況や成果を確認できます。

広告マネージャーの一覧では、キャンペーンごとに表示回数、クリック数、広告費などを確認できます。

さらに、表示する指標を変更すれば、クリック率やクリック単価など、確認したい数字を追加できます。

InstagramやFacebookの場合は、Meta広告マネージャのキャンペーン一覧から、広告セットや広告単位の結果を確認します。

どの媒体でも、最初に設定したKPIと実際の結果を比較することが基本です。

主に確認する指標と意味を整理すると、次のようになります。

指標意味確認するポイント
表示回数広告が表示された回数広告がどのくらい表示されたか
クリック率(CTR)広告表示に対するクリックの割合広告に興味を持ってもらえているか
クリック単価(CPC)1クリックあたりの広告費集客にかかる費用が適切か
獲得件数購入や問い合わせなどの成果数目的とする行動につながったか
獲得単価(CPA)1件の成果を得るためにかかった広告費目標の費用内で成果を得られたか
広告費用対効果(ROAS)広告費に対する売上の割合広告費に対してどのくらい売上を得たか

たとえば、商品購入が目的なら、クリック数が多いだけでは成功とは判断できません。

広告から何件購入されたのか、1件の購入にどのくらい広告費がかかったのかを確認する必要があります。

また、動画広告の場合は、再生回数や視聴時間、最後まで見られた割合なども参考になります。

ただし、動画が多く再生されても、購入や問い合わせにつながっていなければ、広告の目的に合っているかを見直す必要があります。

次に、成果が伸びていない原因を整理しましょう。

たとえば、広告が十分に表示されているのにクリック率が低い場合は、画像や動画、広告文が利用者の興味に合っていないことが考えられます。

一方で、クリック数は多いのに購入につながらない場合は、広告の内容と移動先のページが合っていない可能性があります。

よくある状況と見直すポイントは次のとおりです。

広告の状況確認するポイント改善方法の例
広告があまり表示されない予算、入札、ターゲットの範囲、審査状況配信条件や予算設定を見直す
表示されるがクリックされない画像、動画、広告文と利用者の関心冒頭の言葉や画像の見せ方を変更する
クリックされるが購入されない商品ページ、価格、申し込み方法移動先のページや広告との内容の一致を確認する
獲得単価が高いターゲット、配信先、広告素材、購入率成果につながる配信先や素材を優先する
動画が途中で見られなくなる冒頭の内容、動画の長さ、伝える順番冒頭で商品の魅力を早く伝える

原因を整理したら、広告の設定や素材を調整します。

たとえば、同じ商品で画像を2種類用意し、広告文やターゲットなどの条件をできるだけそろえて反応を比較する方法があります。

こうした比較を「ABテスト」と呼びます。

一度に多くの条件を変更すると、何が成果に影響したのかわかりにくくなるため、基本的には比較したい要素を絞って検証します。

画像を比較するなら画像、広告文を比較するなら広告文というように、変更する部分を明確にしましょう。

また、広告予算の配分も重要です。

複数の広告を出している場合は、目標を満たしている広告と、成果が出ていない広告を分けて確認します。

成果のよい広告へ予算を振り分ける方法もありますが、急に予算を大きく変更すると、配信の動きが変わることもあります。

そのため、配信結果を見ながら段階的に調整すると判断しやすくなります。

さらに、広告を続けるか停止するかの基準も決めておきましょう。

たとえば、問い合わせ1件あたりの目標費用を5,000円と設定しているなら、実際の獲得単価がその範囲に収まっているかを確認します。

ただし、配信を始めた直後や成果数が少ない段階では、数件の結果だけで判断しないことも大切です。

十分な結果が集まっても目標を大きく下回る広告は、改善するか、一時停止するかを検討しましょう。

逆に、目標の費用内で成果を得られている広告は、配信を続けながら改善を重ねる方法があります。

こうした日々の確認を続けるために、広告管理画面の結果を週ごとにまとめておくと便利です。

広告費、表示回数、クリック数、獲得件数、変更した内容を記録しておけば、前週との違いや改善の効果を振り返りやすくなります。

SNS広告の効果測定では、数字を眺めるだけでなく、目標との差を確認し、改善した内容が次の成果につながったかまで確かめることが重要です。

広告の結果を定期的に確認し、改善と検証を繰り返すことで、自社に合った広告の運用方法を見つけやすくなります。

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SNS広告の効果は?成功事例と具体例を紹介

・この章の要点まとめ

  • SNS広告は、認知度向上やサイトへの集客、商品購入・問い合わせの獲得などに効果が期待できる
  • 広告の効果は、表示回数・クリック率・コンバージョン数・獲得単価など、目的に合った指標で判断する
  • 大塚製薬やTANP、さくらフォレストなどの成功事例では、ターゲットに合った広告表現や配信方法の工夫が成果につながっている
  • Instagramは商品紹介、Facebookは問い合わせ獲得、LINEは販売促進、TikTokは動画による認知拡大、Xは新商品やキャンペーンの告知などに活用できる
  • 成功事例を参考にする際は、成果の数字だけでなく、広告を届ける相手・画像や動画の内容・購入や応募までの流れを確認することが大切

SNS広告を始めるなら、「本当に効果があるの?」「実際に成功した企業はどんな広告を出しているの?」と気になりますよね。

SNS広告の効果は、商品の認知度を高めたいのか、購入や問い合わせを増やしたいのかによって判断するポイントが異なるため、成功事例をどう参考にすればよいのか迷いやすいです。

そこでこの章では、SNS広告の効果を判断する指標や企業の成功事例から学べる共通点に加えて、媒体別の具体的な広告の活用例についてもわかりやすく解説します。

・この章を読んでわかること

※上のリンクをタップすると、読みたい場所にすぐに移動できます。

SNS広告の効果を判断する指標

<SNS広告の効果を判断する主な指標>

  • 認知度を高めたい場合は、表示回数や広告を見た人数を確認する
  • サイトへの集客を増やしたい場合は、クリック数やクリック率を確認する
  • 購入や問い合わせを増やしたい場合は、成果件数や獲得単価を確認する
  • 広告の費用対効果は、同じ条件での比較や売上との関係から判断する

SNS広告は、商品の認知度向上やサイトへの集客、購入・問い合わせの獲得などに効果を期待できますが、目的によって確認すべき数字が異なります。

たとえば、新商品を多くの人に知ってもらいたい場合は、広告がどれだけ表示されたかが重要になります。

一方、商品を購入してもらうことが目的なら、表示回数だけでは十分な効果があったとは判断できません。

実際に何件購入されたのか、購入1件あたりにどれくらい広告費がかかったのかまで確認する必要があります。

SNS広告の効果を判断する代表的な指標は、次のとおりです。

広告の目的主な指標確認できること
認知度の向上インプレッション数・リーチ数広告が何回表示され、何人に届いたか
サイトへの集客クリック数・クリック率(CTR)広告からどれくらい関心を集められたか
購入・問い合わせコンバージョン数・コンバージョン率(CVR)広告からどれくらい成果につながったか
獲得費用の改善顧客獲得単価(CPA)成果1件を得るためにかかった広告費
売上の拡大広告費用対効果(ROAS)広告費に対してどれくらいの売上が発生したか

インプレッション数は広告が表示された回数で、同じ人に複数回表示された場合も数えられます。

一方、リーチ数は広告を見た人の数を表すため、どれくらい広い範囲に情報が届いたかを確認できます。

サイトへの集客では、クリック率(CTR)が役立ちます。

クリック率は、広告が表示された回数に対して、何回クリックされたかを表す数字です。

たとえば、広告が1万回表示され、100回クリックされた場合、クリック率は1%になります。

ただし、クリック率が高くても、購入や問い合わせにつながっていなければ、売上を増やす目的を達成できたとはいえません。

購入や問い合わせなどの成果を確認する場合は、コンバージョン数(CV数)とコンバージョン率(CVR)を使います。

コンバージョンとは、商品購入や資料請求など、広告主が成果として設定した行動のことです。

たとえば、広告からサイトへ訪れた人が500人で、そのうち10人が商品を購入した場合、サイト訪問者を基準にした購入率は2%になります。

さらに、SNS広告に10万円を使って20件の問い合わせを獲得したなら、顧客獲得単価(CPA)は5,000円です。

成果を得るための費用が、自社で決めた目標の範囲内に収まっているかを確認しましょう。

売上を目的にしている場合は、ROASも重要になります。

広告費が10万円で広告経由の売上が30万円なら、ROASは300%です。

ただし、ROASは売上を基準にした指標なので、商品の仕入れ代や人件費などを差し引いた利益を表すものではありません。

広告が利益につながっているかを判断するには、商品の利益率も考える必要があります。

また、SNS広告の効果を比較するときは、配信期間をそろえることも大切です。

たとえば、7日間配信した広告と30日間配信した広告では、表示回数や購入件数をそのまま比較しても正確な判断はできません。

同じ期間や広告目的で比較したり、クリック率や獲得単価などの割合を使ったりすると、違いを把握しやすくなります。

さらに、広告を見た直後に購入されなくても、後日サイトを訪れて購入につながることがあります。

こうした間接的な効果を確認する際は、広告媒体ごとの計測期間や、どの広告を成果につながったものとして数えるかという計測ルールにも注意が必要です。

広告を見た人と見ていない人を比較する調査を行えば、認知度や購入意向への影響を確認する方法もあります。

ただし、すべての広告でこうした調査ができるわけではなく、媒体の機能や利用条件によって異なります。

SNS広告の効果は、表示回数やクリック数だけで判断せず、広告を出した目的に合う成果が得られたかで評価することが大切です。

広告費に対して購入や問い合わせがどれくらい増えたのかを継続して確認すれば、広告を続けるべきか、改善するべきかを判断しやすくなります。

SNS広告の成功事例から学ぶ共通点

<SNS広告の成功事例からわかる共通点>

  • 広告を届ける相手を明確にしている
  • 商品の特徴と利用者の関心を結び付けている
  • 広告の画像や動画、配信方法を比較している
  • 広告の目的に合わせて、購入や応募につながる流れを作っている

SNS広告の成功事例に共通しているのは、広告を届ける相手を考え、その人に合った内容を伝えながら、成果を見て改善していることです。

実際にSNS広告で成果を上げた企業を見ると、単に広告の配信回数を増やしているわけではありません。

商品の特徴や広告の目的に合わせて、画像や動画、配信する相手などを工夫しています。

ここでは、広告媒体の公式サイトに掲載された国内外のSNS広告の成功事例を紹介します。

大塚製薬|TikTokでカロリーメイトの認知を広げた事例

大塚製薬は、カロリーメイトの広告でTikTokを活用し、若い世代に向けてブランドの認知を広げる取り組みを行いました。

卒業をテーマにした楽曲「僕らまた」を使い、吹奏楽の演奏動画を制作した事例です。

動画では13種類の楽器を取り上げ、それぞれの楽器に親しみがある人が楽しめる内容を盛り込みました。

さらに、動画を段階的に公開することで、次の動画にも関心を持ってもらえる流れを作っています。

TikTokの公式事例では、総再生回数1,872万回、フォロワー数約4倍、楽譜のダウンロード159,741件という成果が紹介されています。

ただし、これらはTikTokへの投稿や広告配信などを組み合わせた取り組み全体の成果であり、広告だけで獲得した数字ではありません。

この事例で参考になるのは、商品を直接宣伝するよりも、利用者が共感できるテーマを中心に動画を作っていることです。

自社でも、商品の利用場面や季節の行事など、利用者の関心と結び付くテーマを考えると、自然に見てもらえる広告を作りやすくなります。

TANP|TikTok広告でコンバージョン率を67%改善した事例

オンラインギフトショップのTANPは、TikTok広告を活用して、アプリのインストール促進につながる広告の配信方法を検証しました。

同社は、TikTokに投稿された動画を広告として活用できるSpark Adsを試しています。

広告では、季節に合ったギフトの提案、プレゼントを開封する動画、商品の紹介など、複数の表現を使いました。

また、過去にアプリをインストールした利用者を配信対象から除外し、新しい利用者に広告を届ける工夫も行っています。

TikTokの公式事例によると、同じ時期に実施した2週間の通常のインフィード広告キャンペーンと比較して、コンバージョン率は67%向上し、顧客獲得単価は39%減少しました。

この成果は、Spark Adsの利用に加え、広告を届ける相手や動画の内容を工夫した取り組みの結果です。

自社でも同じ商品を複数の見せ方で紹介し、成果の良い広告を見極めることが参考になります。

また、新規顧客を増やしたい場合は、すでに購入した人と初めて商品を知る人を分けて考えることも重要です。

さくらフォレスト|LINE広告で新規顧客の獲得件数を約6倍に増やした事例

健康食品を販売するさくらフォレストは、LINE広告を活用して、機能性表示食品「めなり極」の新規顧客獲得に取り組みました。

同社は広告費に対して十分な成果が得られなくなり、一度はLINE広告への出稿を停止しています。

その後、ほかの広告媒体で成果の良かった画像をLINE広告にも活用し、配信を再開しました。

さらに、画像に動きを加える広告形式を取り入れ、利用者の目に留まりやすい表現を試しています。

広告を届ける相手についても、過去の購入者データを使って似た特徴を持つ利用者を探し、配信結果を見ながら調整しました。

LINEヤフーの公式事例によると、2022年10月に月間1,000件を超えた新規獲得件数は、11月に3,600件、12月には6,500件まで増加しています。

約3か月で新規顧客の獲得件数が約6倍になった事例です。

この事例で参考になるのは、成果が伸び悩んだ広告をそのまま続けず、画像の表現や広告を届ける相手を見直していることです。

また、同社は50〜60代を主な対象とする商品の販売にLINE広告を活用しています。

自社でも、商品を必要とする年齢層と広告媒体の相性を確認し、反応の良い画像や配信先を見つけることが大切です。

Techouse|TikTok広告で求人応募につなげた事例

株式会社Techouseは、工場・製造業の求人サイト「ジョブハウス工場」の利用者を増やすため、TikTok広告を活用しました。

若い世代を含む新しい利用者へ求人情報を届け、仕事への応募につなげることが目的です。

同社は、TikTokのおすすめフィードに表示される動画広告を活用しました。

さらに、過去30日以内に自社サイトを訪れた18〜44歳の利用者などを対象に、広告を配信しています。

一度求人サイトを訪れた人へ再び広告を届けることで、応募につながる機会を増やす方法です。

TikTokの公式事例では、1か月の配信で36万8,000回を超える表示回数、1,500回を超えるクリック数、18.8%のコンバージョン率が紹介されています。

この事例からは、SNS広告が商品の販売だけでなく、求人応募を増やす目的にも活用できることがわかります。

採用活動で参考になるのは、求人に関心がある人へ広告を届け、応募ページにつながる流れを作っていることです。

ただし、応募率は職種や勤務地、給与などの条件でも変わるため、同じ数値を自社の目標として使えるとは限りません。

Hand Over|海外でTikTok広告を活用して売上につなげた事例

スペインのファッションブランド「Hand Over」は、TikTok広告を活用して海外市場での販売拡大に取り組みました。

米国や英国、スペインなど複数の市場で広告を配信し、商品購入につなげることが目的です。

同社は、動画投稿を活用するSpark Adsと、TikTok内の検索に合わせて広告を表示するSearch Adsなどを組み合わせました。

動画では、商品を普段の生活の中で着用する様子を紹介し、利用者が自然に商品の魅力を理解できる内容にしています。

また、季節や販売する国に合わせて広告の内容を調整し、複数の動画を継続的に活用しました。

TikTokの公式事例では、Spark Adsによって世界で240万人以上に広告が届き、海外向けの購入獲得キャンペーンではROAS9.7倍を達成しています。

さらに、米国でSearch Adsを組み合わせた場合、同時期の通常の購入獲得キャンペーンと比較してROASが11.7%改善しました。

この事例から参考にできるのは、利用者が商品に関心を持つ場面に合わせて広告の形式を使い分けていることです。

国内企業でも、商品の利用場面を伝える動画と、購入意欲のある人に届ける広告を組み合わせる考え方が参考になります。

ただし、海外市場と日本では利用者の特徴や広告費が異なるため、同じ成果を期待できるわけではありません。

国内外のSNS広告の成功事例を整理すると、次のようになります。

スクロールできます
企業・サービス媒体広告の目的公式事例の成果
大塚製薬・カロリーメイトTikTok認知拡大総再生回数1,872万回
TANPTikTokアプリ利用者の獲得CVR67%向上、CPA39%減少
さくらフォレストLINE新規顧客の獲得月間新規獲得件数が約6倍
TechouseTikTok求人応募の獲得CVR18.8%
Hand OverTikTok海外での商品販売ROAS9.7倍

表の成果は、それぞれの広告媒体が公開した事例に基づくもので、計測期間や広告の目的は企業ごとに異なります。

そのため、再生回数や購入率などの数字だけを並べて、どの広告が優れているかを比較することはできません。

また、紹介した成果は各企業が取り組んだ当時のものであり、現在も同じ成果が続いていることを示すものではありません。

成功事例を自社に取り入れるなら、まず広告の目的が近い企業を参考にしましょう。

認知度を高めたい場合は大塚製薬、購入や申し込みの獲得効率を改善したい場合はTANPやさくらフォレスト、採用活動ならTechouseの取り組みが参考になります。

海外での販売や複数の広告形式を組み合わせる方法を考えたい場合は、Hand Overの事例も参考になるでしょう。

ただし、成果には広告費や配信期間、商品の価格、知名度なども関係します。

SNS広告の成功事例は、成果の数字をそのまま目標にするのではなく、広告を届ける相手や画像・動画の工夫、購入・応募までの流れを参考にすることが大切です。

自社の商品や目的に近い事例から取り入れられる工夫を選び、小さく試しながら成果を確認していくと、広告の改善につなげやすくなります。

SNS広告の例|企業の媒体別活用パターン

<SNS広告の媒体別活用例>

  • Instagram広告:画像や短い動画を使い、商品の魅力を視覚的に伝える
  • Facebook広告:企業向けサービスや問い合わせ獲得に活用する
  • LINE広告:商品紹介や店舗への集客、購入促進に活用する
  • TikTok広告:縦型動画を使い、商品紹介や認知拡大、採用につなげる
  • X広告:新商品の告知やキャンペーンなど、話題性のある情報を届ける

SNS広告は、InstagramやFacebook、LINE、TikTok、Xなどの媒体ごとに特徴があり、広告の目的や商品に合わせて使い分けることが大切です。

企業がSNS広告を活用する場合、同じ商品を宣伝するとしても、すべての媒体で同じ広告を出す必要はありません。

たとえば、洋服や化粧品の魅力を伝えるなら画像や動画が中心のInstagram、短い動画で商品を知ってもらいたいならTikTokなど、目的に応じた使い方が考えられます。

ここでは、SNS広告の具体例を媒体別に紹介します。

なお、以下は広告の使い方を理解するための活用例であり、特定の企業が実施した広告をそのまま再現したものではありません。

Instagram広告|画像や動画で商品の魅力を伝える

Instagram広告は、商品やサービスの見た目を伝えたい企業に向いている広告媒体です。

たとえば、アパレル企業なら新作の洋服を着用した写真を使い、商品の特徴や着用した雰囲気を伝える広告が考えられます。

また、化粧品メーカーなら短い動画で商品の使い方を紹介し、実際に使用する様子を見せる方法もあります。

Instagramでは、フィードやストーリーズ、リールなどの掲載場所に合わせた広告形式を利用できます。

さらに、複数の画像や動画を横に切り替えて見せるカルーセル広告を使えば、商品の種類や特徴を順番に紹介できます。

たとえば、家具を販売する企業なら、同じ商品の色違いや部屋に置いたときの雰囲気を複数の画像で見せる使い方が考えられます。

広告を見て興味を持った人が商品ページに移動できるようにすれば、購入につながる流れも作れます。

Instagram広告では、画像や動画を見ただけで商品の魅力が伝わることと、興味を持った人が商品を詳しく確認できることが重要です。

Facebook広告|企業向けサービスの問い合わせを増やす

Facebook広告は、企業向けの商品やサービスを紹介する目的でも活用できます。

たとえば、法人向けの業務管理サービスを販売する企業なら、仕事の負担を減らせることを画像や動画で伝える広告が考えられます。

広告を見た人が資料請求ページや問い合わせフォームへ移動できるようにすれば、サービスに興味を持った人から連絡を受ける流れを作れます。

また、FacebookとInstagramはMetaの広告管理ツールから配信できるため、両方の媒体を組み合わせた広告運用も可能です。

企業向けサービスでは、商品写真だけでなく、導入によってどのような悩みを解決できるのかをわかりやすく伝えることが大切です。

Facebook広告では、サービスを必要とする人に具体的なメリットを伝え、資料請求や問い合わせにつなげる活用方法が考えられます。

LINE広告|商品購入や店舗への集客につなげる

LINE広告は、商品やサービスの購入促進、店舗への集客などに活用できる広告です。

たとえば、健康食品を販売する企業なら、商品の特徴や利用する人の悩みに合わせた画像広告を配信する方法が考えられます。

広告から商品紹介ページへ移動できるようにすれば、商品の詳細を確認してもらい、購入につなげることができます。

また、地域の飲食店なら、新メニューや期間限定のキャンペーンを画像で紹介し、店舗の情報ページへ誘導する使い方もあります。

LINE広告では、画像だけでなく動画なども利用でき、広告の目的に合わせた配信が可能です。

さらに、LINE公式アカウントの友だち追加を目的とした広告も利用できます。

友だち追加後に商品情報やクーポンなどを届けることで、利用者との継続的な接点を作る方法も考えられます。

LINE広告では、広告を見た人に商品購入や来店などの次の行動をわかりやすく示すことが大切です。

TikTok広告|縦型動画で認知拡大や採用につなげる

TikTok広告は、短い縦型動画を使って商品やサービスを紹介する方法が中心です。

たとえば、食品メーカーなら商品の調理風景や食べ方を動画で見せることで、写真だけでは伝わりにくい魅力を表現できます。

また、美容関連の企業なら、商品の使い方や使用する場面を短い動画にまとめる方法も考えられます。

TikTokでは、通常の投稿に近い見せ方で広告を配信できるほか、既存のTikTok投稿を広告として活用するSpark Adsもあります。

そのため、商品を一方的に紹介するだけでなく、視聴者が楽しめる内容や共感できる話題を取り入れることが重要です。

採用活動に使う場合は、職場の様子や仕事内容を短い動画で伝え、求人ページへ誘導する使い方が考えられます。

たとえば、工場や飲食店の採用広告なら、実際に働く場面や一日の仕事の流れを動画にすると、応募する前に仕事内容をイメージしやすくなります。

TikTok広告では、動画の最初から興味を引き、最後まで見てもらえる内容にすることが大切です。

X広告|新商品やキャンペーンの情報を広める

X広告は、新商品の発売情報や期間限定キャンペーンなどを伝える目的で活用できます。

たとえば、食品メーカーなら新商品の発売日と商品の写真を組み合わせて、発売を知らせる広告を配信できます。

また、ゲーム会社なら新作ゲームの紹介動画を使い、公式サイトや事前登録ページへ誘導する方法も考えられます。

Xでは、画像や動画を使った広告に加え、複数の画像などを組み合わせたカルーセル広告も利用できます。

話題性のある商品やイベントでは、利用者が関心を持ちやすい短い文章と画像を組み合わせることが重要です。

ただし、広告を見た人が必ず投稿を共有してくれるわけではないため、拡散だけを前提にした計画は避けましょう。

X広告では、伝えたい情報を短くまとめ、興味を持った人が公式サイトや商品ページに移動しやすい広告を作ることが大切です。

企業がSNS広告を活用する場合の例をまとめると、次のようになります。

スクロールできます
広告媒体活用する企業の例広告の表現例主な目的
Instagramアパレル・化粧品・家具商品画像・リール動画・カルーセル広告認知拡大・商品購入
Facebook法人向けサービス・教育サービス紹介画像・動画資料請求・問い合わせ
LINE健康食品・飲食店・小売店商品紹介画像・キャンペーン広告購入促進・店舗集客
TikTok食品・美容・採用関連縦型動画・Spark Ads認知拡大・購入・応募
X食品・ゲーム・イベント画像広告・紹介動画・カルーセル広告新商品告知・サイト誘導

この表は各媒体の特徴を踏まえた活用例であり、特定の業種で必ず成果が出ることを示したものではありません。

同じ企業でも、広告の目的によって適した媒体や表現は変わります。

また、広告を見せる相手の年齢や関心、商品の特徴によっても、効果的な伝え方は異なります。

さらに、広告の画像や動画が魅力的でも、移動先のページで商品情報や申し込み方法がわかりにくければ、購入や問い合わせにつながりにくくなります。

そのため、広告の表現だけでなく、商品ページや申し込みページまで含めて考えることが大切です。

SNS広告の具体例を参考にする際は、人気の媒体や広告形式をそのまま選ぶのではなく、自社の商品を必要とする人に届くかどうかを基準に判断しましょう。

広告の目的、届けたい相手、画像や動画の内容、移動先のページをそろえることで、自社に合ったSNS広告を考えやすくなります。

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SNS広告の依頼先となる会社・運用代行の選び方

・この章の要点まとめ

  • SNS広告会社へ依頼する前に、広告の目的・予算・依頼する業務範囲・自社で担当する作業を明確にすることが大切
  • SNS広告会社は、自社と似た業界での実績・得意な媒体・対応範囲・料金体系・運用担当者の専門性を比較して選ぶ
  • 見積もりでは、広告費と運用手数料の総額に加え、制作費・最低予算・契約期間・報告内容まで確認する
  • 運用代行は、社内の作業負担を減らし、専門的な知識や改善経験を活用したい企業におすすめ
  • 契約前には、成果を判断するKPI・広告アカウントの管理権限・契約終了後の広告データや制作物の引き継ぎ条件を確認することが重要

SNS広告を外部に任せたいと思っても、「どこまで依頼できるの?」「どんな広告代理店や運用代行会社を選べばいいの?」と迷いますよね。

SNS広告会社によって、対応できる業務や得意な媒体、料金体系、運用実績が異なるため、自社に合う依頼先を見極めることが大切です。

そこでこの章では、SNS広告を会社へ依頼する前に決めておきたい業務の範囲から、広告代理店の選び方、運用代行を利用するメリットと注意点までわかりやすく解説します。

・この章を読んでわかること

SNS広告を会社へ依頼する前に決める範囲

<SNS広告を会社へ依頼する前の準備>

  1. 広告の目的と目標数値を決める
  2. 戦略・制作・運用など、依頼する業務を決める
  3. 広告費と運用代行費を含めた予算を整理する
  4. 自社で用意できる素材と必要な情報を確認する
  5. 広告アカウントの権限と社内の担当者を決める

SNS広告を会社へ依頼する前には、どの業務を任せるのか、自社で何を担当するのかを決めておくことが大切です。

SNS広告の依頼先によっては、広告の配信だけでなく、戦略づくりや画像・動画の制作、成果の報告までまとめて任せられます。

一方で、広告の設定や運用だけを担当し、写真や動画の制作は依頼する企業側で行うサービスもあります。

そのため、最初に任せたい仕事を整理しておくと、依頼先との話し合いを進めやすくなります。

まずは、SNS広告で達成したい目的を決めましょう。

たとえば、ネットショップなら購入数、企業向けサービスなら問い合わせ数、採用活動なら応募数などが目標になります。

「問い合わせを月20件増やしたい」など、具体的な目標があると、広告会社にも希望を伝えやすくなります。

次に、どこまでの業務を依頼するのかを決めます。

SNS広告会社へ依頼できる主な業務と、自社で担当する内容の例は次のとおりです。

業務内容会社へ依頼できること自社で担当することの例
広告戦略広告目的の整理、媒体選び、配信計画の作成売上目標や事業の課題を伝える
画像・動画制作広告画像、バナー、動画、広告文の制作商品情報、写真、ブランド資料を提供する
広告の設定広告アカウントの設定支援、ターゲットや予算の設定必要な権限や事業者情報を用意する
広告運用配信状況の確認、入札・予算・素材の調整予算変更や大きな方針変更を承認する
効果測定広告結果の集計、報告書の作成、改善案の提示問い合わせや売上などの結果を共有する

たとえば、社内にデザイナーがいる企業なら、画像や動画は自社で制作し、配信設定と運用だけを外部へ依頼する方法があります。

反対に、広告を担当する人がいない企業なら、戦略づくりから制作、運用までまとめて任せる方法も候補になります。

ただし、すべての会社が同じ業務に対応しているわけではないため、依頼したい内容を事前に伝えておく必要があります。

依頼する範囲が決まったら、予算も整理しておきましょう。

SNS広告を外部へ依頼する場合は、SNSへ支払う広告費とは別に、運用代行費や制作費などが必要になることがあります。

たとえば、広告に月20万円、運用代行に月5万円を使う計画なら、合計で月25万円の予算を確保する必要があります。

これは予算の組み方を示す例であり、実際の料金は依頼先やサービス内容によって異なります。

また、初期設定費や画像・動画の制作費が別にかかる契約もあるため、広告費以外に使える金額も決めておきましょう。

次に、依頼先へ渡す情報や素材を確認します。

商品やサービスの説明資料、商品の写真、過去の広告結果、広告で紹介したいWebページなどがあると、広告会社も内容を把握しやすくなります。

特に広告で使う写真や動画は、外部への提供や広告利用が認められているものを用意しましょう。

あわせて、広告アカウントの管理方法も確認しておきます。

広告アカウントを自社で所有して必要な権限だけを依頼先へ渡すのか、広告会社側の管理環境を利用するのかによって、契約終了後の扱いが変わるためです。

自社で所有する広告アカウントを使う場合は、パスワードを共有するのではなく、媒体が用意する正式な権限付与の仕組みを利用しましょう。

最後に、社内の連絡担当者と承認が必要な範囲を決めます。

広告文や画像を誰が確認するのか、予算の増額を誰が承認するのかを決めておけば、依頼先とのやり取りがスムーズになります。

SNS広告の依頼では、外部へ任せる範囲だけでなく、自社が担当する仕事と予算・アカウントの管理方法まで決めておくことが重要です。

最初に役割を整理しておけば、依頼後に「画像制作も含まれると思っていた」「広告の確認は誰がするのかわからない」といった行き違いを防ぎやすくなります。

SNS広告会社の選び方|実績・対応範囲・料金を比較

<SNS広告会社を比較するポイント>

  • 自社が利用したいSNS広告の運用実績があるか
  • 同じ業界や似た商材での支援経験があるか
  • 戦略・制作・運用・効果測定のどこまで対応するか
  • 広告費・手数料・制作費・最低予算が明確か
  • 運用担当者の専門性と改善提案の内容が十分か
  • 契約期間・報告頻度・連絡方法が自社に合うか

SNS広告会社を選ぶときは、料金の安さだけでなく、自社と似た商材での実績や対応範囲、運用担当者の改善力まで比較することが大切です。

SNS広告代理店には、InstagramやFacebookを中心に扱う会社もあれば、TikTokやX、LINEヤフー広告など複数の媒体に対応する会社もあります。

まずは、自社が利用したいSNS広告を得意としているかを確認しましょう。

たとえば、Instagramで商品を販売したいなら、写真や動画を使った広告の運用経験が豊富な会社が候補になります。

企業向けのサービスで問い合わせを増やしたい場合は、見込み客の獲得に関する実績を重視するとよいでしょう。

同じSNS広告でも、商品購入と資料請求では成果を出すための考え方が異なります。

そのため、実績を確認するときは、単に「広告運用の経験が豊富」という説明だけで判断しないことが大切です。

どのような業界で、どのSNSを使い、何を目標として運用したのかまで確認しましょう。

具体的な支援事例を紹介してもらえる場合は、広告費や実施期間、改善前後の成果なども参考になります。

ただし、広告の成果は商品や時期、予算などによって変わるため、他社の成功事例と同じ結果が出るとは限りません。

次に、SNS広告会社の対応範囲を比較します。

広告代理店によっては、広告の設定と運用だけでなく、バナー制作や動画編集、移動先のWebページの改善まで対応しています。

一方で、制作やWebページの改善は別料金となる会社もあるため、見積もりとあわせて確認することが大切です。

主な比較項目を整理すると、次のようになります。

比較項目確認する内容判断のポイント
得意な広告媒体Instagram、Facebook、X、TikTok、LINEヤフーなどの対応状況自社が使いたい媒体の実績があるか
業界・商材の実績同じ業界や似た商品の支援経験自社に近い事例を具体的に説明できるか
対応範囲戦略、広告制作、配信、効果測定、改善提案必要な業務が契約に含まれるか
料金体系運用手数料、初期費用、制作費、追加料金広告費を含めた総額が明確か
最低予算・契約期間最低広告費、最低契約期間、更新・解約条件自社の予算や試したい期間に合うか
運用担当者担当者の経験、対応人数、連絡方法運用内容を説明し、相談に対応できるか
成果報告報告頻度、報告書の内容、改善提案目標に対する成果と次の対応がわかるか

料金を比較するときは、広告費と運用手数料を分けて確認しましょう。

SNS広告代理店の料金には、広告費に対して一定の割合を支払う方式や、毎月決まった金額を支払う方式などがあります。

たとえば、月20万円の広告費に対して運用手数料が20%なら、手数料は月4万円です。

この場合、広告費と運用手数料を合わせた金額は月24万円になります。

ただし、実際の契約では最低手数料や初期費用などが設けられる場合もあるため、20%という数字だけで総額を判断しないようにしましょう。

また、バナー制作や動画制作が別料金なら、その費用も含めて比較する必要があります。

見積もりを依頼する際は、同じ広告予算と依頼範囲を伝え、条件をそろえて比較するとわかりやすくなります。

さらに、最低広告予算や契約期間も確認してください。

月々の予算が少ない企業では、広告会社が設定する最低予算を満たせないこともあります。

また、契約期間が長い場合は、途中で広告運用をやめたいときに解約できるか、追加費用が発生するかも確認しておくと安心です。

実績や料金とあわせて確認したいのが、広告媒体の公式な認定制度です。

たとえば、LINEヤフーには広告販売や運用などを支援する企業向けのパートナー制度があります。

TikTokにも広告代理店などを対象としたパートナー制度があり、2026年9月にはAgency PartnerとPremier Agency Partnerの2段階の認定について案内されています。

こうした公式の認定状況は、会社の専門性を判断する際の参考になります。

ただし、認定されているだけで自社の広告成果が保証されるわけではありません。

公式認定の有無に加えて、実際の運用実績や提案内容も確認しましょう。

また、SNS広告会社との面談では、実際に運用を担当する人と話せるかどうかも重要です。

営業担当者が説明した内容と、実際の運用担当者の対応範囲が異なる場合もあるため、担当体制を確認してください。

特に、成果が伸びなかったときに何を確認し、どのように改善するのかを説明できる会社なら、運用開始後の対応もイメージしやすくなります。

報告書についても、広告の表示回数やクリック数を並べるだけでなく、問い合わせ数や購入数など、自社の目標に関係する数字が含まれるか確認しましょう。

そのうえで、月に何回報告があるのか、改善提案はどのように受けられるのかを聞いておくと安心です。

SNS広告会社を比較するときは、広告費込みの総額と契約条件をそろえたうえで、実績・担当者・改善提案の内容を見極めることが重要です。

最初から1社に絞らず、複数の広告代理店へ同じ条件で相談すると、自社に合う依頼先を判断しやすくなります。

SNS広告の運用代行を依頼するメリットと注意点

<SNS広告の運用代行を依頼するメリットと注意点>

  • メリット:広告の設定や日々の運用にかかる社内の負担を減らせる
  • メリット:広告運用の専門知識や改善経験を活用できる
  • メリット:配信結果を分析し、継続的な改善を進めやすい
  • 注意点:広告費とは別に運用代行費などがかかる
  • 注意点:運用を任せても社内での確認や意思決定は必要
  • 注意点:契約終了後のアカウントや広告データの扱いを確認する

SNS広告の運用代行は、社内に広告の専門担当者がいない企業や、広告改善に十分な時間をかけられない企業に向いています。

SNS広告運用代行を依頼するメリットは、広告の設定や日々の配信管理を専門の担当者へ任せられることです。

SNS広告を自社で運用する場合は、広告の設定だけでなく、配信結果の確認や画像の差し替え、予算の調整なども必要になります。

広告を担当する人がほかの仕事も兼任していると、十分な時間を確保できないこともありますよね。

運用代行を利用すれば、こうした日々の作業を外部へ任せられるため、社内の担当者は商品開発や営業など、本来の業務に時間を使いやすくなります。

また、広告運用の専門知識を活用できることもメリットです。

SNS広告には、媒体ごとに異なる設定方法や配信の仕組みがあります。

さらに、広告の管理画面や配信機能が更新されるため、継続して情報を確認する必要があります。

複数の企業を支援している運用代行会社なら、これまでの経験をもとに、自社では気づきにくい改善点を提案してもらえることもあります。

ただし、専門会社へ任せれば必ず広告の成果が上がるわけではありません。

商品の魅力や価格、競合との違い、広告予算なども成果に関係するため、依頼先の経験だけで結果が決まるものではないからです。

もう1つのメリットは、広告の改善を継続しやすくなることです。

広告運用では、クリック数や購入数などを確認し、成果に応じて広告素材や配信設定を見直します。

運用代行会社へ依頼すると、こうした確認や改善を担当者の業務として進めてもらえます。

特に、複数の広告を同時に運用する企業や、定期的に新しい広告素材を用意する企業では、外部の支援が役立つでしょう。

一方で、SNS広告を外部へ任せる際には注意点もあります。

最もわかりやすいのは、運用代行費が発生することです。

自社運用では外部への代行手数料を抑えられますが、社内の担当者が運用に使う時間や人件費は必要です。

一方、外部委託では運用代行費がかかるものの、担当者の作業時間を減らせることがあります。

自社運用と運用代行の違いを整理すると、次のようになります。

比較項目自社運用運用代行
外部への手数料基本的に不要契約内容に応じて必要
社内の作業負担広告設定や改善を自社で行う契約範囲の作業を外部へ任せられる
専門知識社内で学習や経験を積む必要がある依頼先の知識や経験を活用できる
情報共有社内で直接確認しやすい依頼先との連絡や確認が必要
改善作業自社の担当者が実施する契約した範囲で依頼先が実施する
運用経験の蓄積社内に経験を残しやすい報告や引き継ぎの方法によって変わる

自社に広告運用の経験がある担当者がいて、日々の管理に十分な時間を使えるなら、自社運用も選択肢になります。

反対に、広告の専門知識が不足していたり、担当者を確保できなかったりする企業では、運用代行のメリットを感じやすいでしょう。

ただし、広告会社へ任せた後も、すべての仕事がなくなるわけではありません。

商品情報の提供や広告内容の確認、予算変更の承認などは、自社で対応する必要があります。

特に、商品の価格や販売条件、サービス内容に変更があった場合は、広告会社へ早めに伝えることが大切です。

情報共有が遅れると、すでに終了したキャンペーンや古い価格が広告に表示されてしまうおそれがあります。

また、契約前には成果を判断するKPIについても合意しておきましょう。

たとえば、問い合わせを増やしたい企業なら、広告の表示回数だけでなく、問い合わせ件数や獲得単価を報告してもらうことが重要です。

さらに、成果をどのように計測するのか、広告の管理画面と自社の販売管理データに違いが出たときはどう確認するのかも決めておくと安心です。

契約終了後のアカウントや広告データの扱いにも注意が必要です。

広告会社が所有するアカウントで運用した場合、契約終了後に同じアカウントを自社で使い続けられるとは限りません。

そのため、広告アカウントの所有者、管理権限、過去の配信結果、計測に使う設定などを、契約終了後にどこまで引き継げるのか確認しましょう。

また、広告用に制作した画像や動画についても、納品データの受け取りや契約終了後の使用が認められるかを確認してください。

運用代行会社が制作した素材でも、契約によって利用できる範囲が異なるためです。

特に、自社で広告運用を続ける予定がある場合は、アカウントと広告素材の引き継ぎ条件をはっきりさせておくと安心です。

SNS広告の運用代行を依頼するときは、作業負担の軽減や専門性だけで判断せず、費用・成果の確認方法・アカウントとデータの引き継ぎ条件まで確かめることが大切です。

自社の担当者が使える時間と必要な専門知識を整理し、外部へ任せることでどのくらい負担を減らせるかを考えると、運用代行を利用するべきか判断しやすくなります。

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この記事を書いた人

SNS広告・SNS運用・企業SNS・運用代行に関する情報を、分かりやすく整理してお届けします。

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